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079_反対

大学を卒業してすぐに、個展の機会に恵まれて、気合を入れて作品の前で接客をしていた時、「京都造形出身だからレベルが低い」と言われた。私の作品のどこら辺のレベルの低いのか具体的に教えて欲しかったのだが、京都造形芸術大学だからっていうだけで取りつく島もない、その言い方に、さっきまで自信満々だった作品が急にうすっぺらいものに見えて、確かにレベルが低いような。そんな気持ちが悔しくてバックヤードで泣いてしまった。そういえば私は、10代の頃は公立の「芸大」に憧れていて、予備校にモリモリと通っていた。しかし、一浪しても夢破れて、滑り止めだった京都造形大学に入学をした。最初はふてくされていたけれど、3回生ぐらいから急に大学が楽しくなって、なんだかんだ京都造形で良かったなぁと大学院まで修了した。私も「芸大」に行きたかったけれど、行けなかった。京造も今、「芸大」になりたがっているけれど、やり方がとんちんかんなこと、本質からずれてしまっていることは、ここでみなさんが訴えている通りだと思う。新聞を読んで、理事長のコメントの幼稚さには憤りを覚えた。「京都造形だからレベルが低い」と言ってきた、あの人に似ているなと思った。目があるのなら、ちゃんと観て欲しかったし、ちゃんと観るべきなのだ。芸術が育つためには、大学はどうあるべきか。いまいちどしっかりと考え、法廷での恥を、ちゃんと恥だと感じて欲しい。もう手遅れかもしれないが、カッコいい大学でいてほしいというのが、もうその場にいない卒業生の願いだ。私は卒業生として、大学のレベルを上げていけるような、そんな活動をしていきたい。


卒業生/美術工芸・洋画

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