京都市立芸術大学の卒業生です。京芸生が京芸に誇りを持っているように、京造生もまた自分の大学に誇りを持っていると思います。自分の大学が、他大学とほとんど全く同じ名前になってしまうことを喜ぶ人がどこにいるんでしょうか。酷似した大学名にすることに何のメリットも見受けられないのですが、誰のための改名なのでしょうか。
これは京芸生あるあるだと思いますが、会話の中で大学名を聞かれ京都芸大ですと答えると「ああ、北白川の？」と言われ、それは京造です。と返すやりとりを、これまでに何度したことか分かりません。ただでさえ区別されていない現状に、京造が京芸に酷似した大学名に改名してしまうと、今以上にお互いの大学が混同して認識されることは避けられないでしょう。事実、大学の後輩から、受験当日にタクシーに行き先を京芸までと伝えて京造に送り届けられたという事件を聞いたことがあります。京芸は現在市内中心部からは離れた国道沿いにありますが、数年後に京都駅から徒歩圏内の崇仁地区に移転します。移転した暁には、ますますの混乱を招くことと思います。
私は自分の大学に誇りと愛着を持って現在も活動していますし、京芸出身だから経験できたこと、出会えた人や企業がいくつもあります。大学名を乗っ取られることは、私のこれまで培ってきた財産を奪われるような虚しさを感じます。同じように、改名に反対する京芸生の声、京造生の声をたくさん耳にします。京造学長をはじめ改名を強行採決しようとしている運営陣、今一度この声に耳を傾けてほしいものです。
その他／京都市立芸術大学 卒業生